「歴教協本部」カテゴリーアーカイブ

社会科授業づくり講座11月講座

社会科授業づくり講座11月講座

日時 : 2024年11月10日(日)10:00~13:00
※Zoomによるオンラインでの実施(ID等は後日連絡します)
参加費 : 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ特別支援教育の立場から社会科教員と一緒に考えたいこと
講師 村浦 新之助さん(埼玉県特別支援学校教員)
■教員の方、学生の方、教員を志す方、どなたでも気軽にご参加下さい。
■途中参加・退室も可能です。ご都合に合わせての参加をお待ちしています。
■参加を希望される方は、11月3日(日)までに、お名前・所属(学級担任をしている場合は学年も)を下記のメールアドレスにご連絡ください。
■当日オンラインでの参加の方は、Zoomを使用できる環境の準備をお願いします。
■講座の様子については、映像記録を取らせていただき、後日、範囲と期間を限定した上で公開することを検討しています。予めご了承ください。
■講師が体調不良の際は別日に延期になる場合があります。延期した日時のご都合が合わない方につきましては返金対応ではなく、後日映像を公開させていただく対応をさせていただきます。基本的に返金には応じられませんのでご了承ください。

お問い合わせは歴教協本部にお願いします。

社会科授業づくり講座 9月講座(感想を追記)

社会科授業づくり講座 9月講座

日時 : 2024年9月15日(日)10:00~13:00
※対面とZoomによるオンラインの併用での実施(ID等は後日連絡します)
参加費 : 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ どんな問いの積み重ねで、中学生の主権者意識を育てるか
講師 石戸谷 浩美 さん(中学校教員)
内容
中学校の現場で37年。ここ数年やっとたどり着いたのが「主権者意識をどう育てるか」という課題です。これまで多くの先輩達が取り組んできたことですが、私は社会科3分野のどの場面にもその課題が隠れていることに気づきました。公民最後の国際単元はいわば仕上げで、それまでに地理の日本の諸地域でも、歴史の江戸時代でも、どんな事実を取り上げ、どんな問いかけをしているかが重要だと考えています。私の最近の実践例を取り上げ、主権者意識につながる問いのありかたをみなさんで考えたいと思います。

社会科授業づくり講座 1月講座のご案内 感想を追記

社会科授業づくり講座 1月講座のご案内

日時 : 2024年1月21日(日)10:00~12:30
※Zoom によるオンラインでの実施(ID 等は後日連絡します)
参加費 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ 社会科授業づくり講座 実行委員・顧問からの報告
講師
津田 隆広さん(埼玉県特別支援学校教員)
宮崎 令子さん(埼玉県元小学校教員)
今回の報告は10年次研修の課題研究報告になります。私が現在勤務する学校は知的の特別支援学校ですが、脳性麻痺の後遺症で知的障害と、麻痺からの両足尖足があり車いすを使っている肢体不自由な生徒が高等部に在籍しています。今回は肢体不自由の特別支援学校ではない本校で、どのようなアプローチで卒業後を見据えた支援を行っているか発表させていただきます。 また、それ以外に顧問の宮崎令子さんより「はだしのゲン」についてのお話など、授業づくりのメンバーが「今」向き合っていること(平和教育)について報告させていただきます。 いつもよりしっかりとした講座の形ではありませんが、参加者の方々と話ができる時間が比較的長くとれ、ホッとすると好評の講座となっています。参加者の皆さんも悩みがありましたら、是非この場で話してみませんか。もしかしたら解決のヒントが見つかる!かもしれません…(^^)

社会科授業づくり講座 11月講座のご案内 感想を追記

千葉県歴教協が後援をしているイベントです。

社会科授業づくり講座11月講座のご案内
日時:2023年11月12日(日)10:00~13:00
※Zoom によるオンラインでの実施(ID 等は後日連絡します)
参加費 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ 君ならガマから出るか? 2022 ひめゆり学徒隊と向き合う沖縄戦の授業
講師 柄澤 守 さん(高等学校教員)


■教員の方、学生の方、教員を志す方、どなたでも気軽にご参加下さい。
■途中参加・退室も可能です。ご都合に合わせての参加をお待ちしています。
■参加を希望される方は、11月5日(日)までに、お名前・所属(学級担任をしている場合は学年も)を下記のメールアドレスにご連絡ください。
■講座の様子については、映像記録を取らせていただき、後日、範囲と期間を限定した上で公開することを検討しています。予めご了承ください。

社会科授業づくり講座 9月講座(感想を追記)

千葉県歴教協が後援をしているイベントです。

日時 2023年9月10日(日)10:00~13:00
※対面とZoomによるオンライン の併用での実施。ID等は後日連絡します)
参加費 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ コロナ下の中学生~コロナ前とコロナ後をまたぐ3年間
講師 岩田彦太郎さん(中学校教員)
内容 コロナ前の2019年4月に入学した生徒たちを卒業まで3年間担当しました。この学年は1年生の頃に「コロナ前」の中学校生活を経験し、進級目前の全国一斉休校でそれを断ち切られました。2年生に進級したものの、生徒も教師も先を見通せない中で「よどみ」のような時間を過ごしました。そんな中でどうにかして生徒の自己肯定感を高めようと、学年全体で学習活動に取り組みました。その「もがき」のようなあゆみの中で生徒はどう変化したのか。そこで歴史教育・社会科教育が果たした役割とは何だったのかを話し合いたいと思います。

授業づくり講座 1月講座(感想を追記)

1月講座では、実行委員からの報告をもとに、参加者の皆様と成果のあった実践や日頃の悩みや疑問について共有できるような会にしたいと考えています。参加者の皆様も何か報告や検討したい資料等がございましたら、是非お持ちいただいてご参加ください。(もちろん、手ぶらでご参加いただいても大歓迎です!)

日 時:1月22日(日)10:00~13:00
オンラインでおこないます。

報告者と内容
◆森下 周亮(小学校教員)
今年度、クラスに在籍する特別な支援が必要な児童。その現状と、多くの失敗、その中のわずかな成果の報告を通して、特別支援についての知見をさらに深めていきたいと思います。

◆宮下 和洋(特別支援学校教員)
Formsを活用した授業評価について、授業と評価の一体化にむけたルーブリック評価の作成を行いました。生徒自らが自分の学びをしっかりと振り返ることのできる評価とは何かについて自分自身の考えや実践を報告します。

◆角之倉 宏彰(特別支援学校教員)
コロナウイルスで3年ほど行事が行えていなかった中で、担当している学年は異なりますが、今回修学旅行の応援として同行することになりました。特別支援学校での修学旅行の様子を報告したいと思います。

■参加を希望される方は、事前にミーティングIDや資料等を送りますので、1月15日(日)までに、お名前・所属(学級担任をしている場合は学年も)を下記のメールアドレスにご連絡ください。 

■Zoomを使用できる環境の準備をお願いします。

【問い合わせ先】
授業づくり講座担当・黒田 090-4381-4463 takako-ashibi@amail.plala.or.jp;
        歴史教育者協議会ホームページ https://www.rekkyo.org

○ 後援
歴史教育者協議会/東京都歴史教育者協議会/茨城県歴史教育者協議会
埼玉県歴史教育者協議会/千葉県歴史教育者協議会/神奈川歴史教育者協議会
全国民主主義教育研究会/地理教育研究会

社会科授業づくり講座 11月講座(感想を追記)

社会科授業づくり講座 11月講座
2022年11月13日(日)10:00~13:00   
方 法:Zoomによるオンラインで実施(※参加ID等は後日連絡します)
参加費:500円(※学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ 歴史総合・近代化と私たち
講師 周藤 新太郎さん(高等学校教員)
内容 約10時間程度「フランス革命と明治維新」の比較探求学習をグループごとに行いました。課題に対しての問いを立て、調べ発表する活動について報告します。今回の実践を通して今後の「歴史総合」の課題を確認していきたいと思います。

2022年 11月講座のまとめ
講座テーマ: 高等学校 歴史総合 近代化とわたしたち
「フランス革命と明治維新の比較探究学習」

講師:高等学校教諭  周藤 新太郎さん
【講師:周藤新太郎さんより】
今回報告に際して、歴史総合の前期での私なりに授業をまとめることができました。
とくに問いを作る4つのゾーンに生徒が書いたポストイットを分けて貼る方法について「よくわか
らない、興味がない」ゾーンに生徒が書いたポストイットに対してのご質問があり、私自身、その点
についての分析はなされていなかったことに気が付きました。
そこで、今すすめている授業では、分からない点を3段階に生徒で分類させそこから問いを作ら
せる方法をためしています。大変貴重なご質問をいただき感謝しています。
今回の報告をさせていただき、私なりに一歩前進できた気持ちです。ありがとうございました。
【参加者から】
*私は、勤務校で日本史の授業を担当しております。
フランス革命と明治維新、「刷新」といった意味では同じですが、両国の国家(国王や天皇)の
かたち、民衆の意識など、相違点もあると思います。 両者を比較し、「共通点」・「相違点」を見
出すことで、結果的に、子どもたちは両者の出来事の輪郭をえがけるようになるのかなと思いま
す。そこに比較探究の意義を感じました。
私は勤務校で中学歴史・高校日本史を担当していますが、日本における近代化(産業革命→
資本主義→社会主義など)や帝国主義などを説明する際には、諸外国の近代化・帝国主義につ
いても踏み込んで取り扱っております。
 一点(日本からみた世界)だけではなく、違った視点(世界からみた日本)から歴史を考察するこ
とで、また違った景色が見えてくると思います。そして、それぞれの視点を組み合わせることで、
より立体的に歴史を理解し、考察できるようになると私は思います。そのような意味でも、今回
の授業づくり講座、共感できるポイントが多かったです。歴史学習の根幹となるであろう「探究」
学習の実践のために、授業のかたちも、試行錯誤しながらも、従来の形から脱皮していかなけ
れば行けないと思います。
   生徒たちが比較しながら「問い」を組み立てていく授業、とても大切なことです。私も、これから
の授業づくりの一つの材料として参考にさせていただきたいと思います。

                             
*周藤先生の報告は、丹念な教材研究に裏打ちされていることが伝わってきました。生徒から問
いを立て、調査を通して検証し、考察していくという、生徒主体の実践に感銘を受けました。私が
経験してきた歴史の授業は、受験対策のための知識注入型であり、大学で歴史学を専攻した
時に激しくギャップを感じました。そのため、周藤先生のような、大学受験に囚われない、子ども
たちの学び合いや批判的思考力を大切にされている歴史の授業が広がることを願っています。
生徒からの問いの出し方として、「分かること―興味」を軸としたブレーンストーミングの方法は
大変勉強になりました。疑問を抱くことが苦手な生徒にとっては指標になると思います。また、4
人グループで疑問を出し合う活動は、生徒たちが自発的に調べるモチベーションを上げることに
つながると感じました。この場面の生徒たちの様子を是非直接見たいと思いました。
生徒たちが積極的に調べ、考察していることがプレゼン内容や考察レポートからも伝わりました
。特に、提示していただいた考察レポートでは、調べた情報をもとにグループ間で話し合ったこと
を、高校生なりに丁寧に考察している姿が目に浮かんできました。しかし、ここで気になったの
は、生徒Eの考察レポートにまとめられた情報の根拠が弱いことです。周藤先生の報告レポート
にも、「この生徒Eの『考察レポート』は、事実関係よりも、調べてまとめてあり、文章量も十分な
ので評価はAとした」とあるように、この授業では考察プロセスと表現に焦点が当てられていま
すが、やはり事実関係・情報の根拠も重視した方が良いのではないかと考えています。なぜな
らば、誤った歴史認識を持ったまま巧みな表現力をもつことは、極論、歴史修正主義につながり
得るからです。
最後の討論は、①「フランスと日本の政治は結果的にどちらが良かったのだろうか」という価
値判断、②「フランス革命と明治維新の影響は現在でもあるのだろうか」という現在との連関
、③「自分が参加するならフランス革命か明治維新か」という当事者性、④「明治維新が急進的
だったらどうなっていたのか」という仮定形、が主なテーマの分類で、このようなテーマが生徒か
ら発せられたことに素直に驚きました。生徒たちが、問い→調査→考察→発表という流れで満
足するだけでなく、さらに発表を通してまた問いを創り出し、考えを深めていけるように、周藤先
生が意識しながら指導されていることがうかがえました。また、討論の際の座席の配置を、教室
を囲むようにクラス全員の顔が見える形にすることで、生徒たちが対等な立場で意見が言える
HP用

ように配慮している点も勉強になりました。
今回の授業づくり講座で大変勉強になりました。改めてお礼申し上げます。また周藤先生に
学ばせていただきたく存じます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
*今回の周藤先生の報告を聞いて、今まで私が体験してきた歴史の授業とは大きく異なるもので
あることを改めて実感した。今までは、私も含めて大学受験対策で用語や人物をひたすら暗記
して乗り切る授業が多かった。しかし、歴史総合は課題・テーマ史が中心で探究する活動や話し
合い、発表する活動が多かったので、本当に大学のゼミのような感じであると思った。言い換え
れば、高校の段階で「自ら問いや課題を立て、その結論を出すために正しい情報をもとに根拠
を拾いながら調べていく」姿勢が求められていることを痛感した。もっと言えば、小学校の社会
科の段階から「調べ学習」の活動を行っていくことで、着実にレベルアップできるように指導して
いかなければならないと考えた。それが小学校教員としての責務ではないかと考えた。
  グループ討論では、情報リテラシーや図書館の活用について話題となったが、特に歴史は安
易にインターネットで調べると、信憑性を疑うようなものや思想に偏りのあるものがたくさん出て
くる。そういった情報を鵜呑みにせず、きちんと文献も合わせて調べることを確実に指導してい
かなければならないと感じた。大学生でも安易にインターネット情報だけでレポートを提出する
学生が多い。特に進学を考えている生徒が多いような高校では、より一層そういった姿勢を身
に付けさせることの重要性を実感した。
*本日は貴重なお話ありがとうございました。将来高校で世界史の教員を目指している私にとっ
て、とても参考になるお話でした。
今回まず感じたことは「難しい・・・」でした。若手の時にこれを実践できるかな・・・とは思いました
が、自分の将来の勤務校で使えるところを取り出して自分なりに追試していきたいと思いました
。石出先生の授業で遅塚忠美先生の『フランス革命』は読まされたのですが、今日の講座を機
にもう一度読み返したいと思いました。またこれからもイベントに参加させてください。ありがとう
ございました。                                         
*ご報告ありがとうございました。周藤先生の授業実践報告、以前より楽しみにしていました。な
ぜならば、大学時代の友人が、周藤先生の教え子であり、周藤先生の世界史授業に影響を受
けて、アルザス史に関心を持ち、現在も言語学の視点からフランス語やアルザス語の研究を進
めているからです。以下の計4点が印象に残りました。1点目は周藤先生の「歴史総合は何をや
っても良い」というお言葉です。その根拠の1つとして、「歴史総合」教科書計12冊は教科書会社
によって学習内容が大幅に異なります。さらに、先日公開された「令和7年度試験・共通テスト問
題」の「歴史総合・世界史探究」と「歴史総合・日本史探究」の「歴史総合」分野からも明らかです
。以下リンクになります
。https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7ikou/r7houkousei.html 以上より、私自身は「
歴史総合=歴史の大きな変化について、現代的な諸課題を視野に入れて、問いと資料から探
究型の歴史学習」と考えております。すなわち、各教員と生徒が、「近代化と私たち」、「国際秩
序の変化や大衆化と私たち」、「グローバル化と私たち」について、関連するテーマを設定し、「
歴史の扉」を追体験できれば良いのではないでしょうか。2点目は「問い→仮説→資料収集→資
料分析→考察→発表」という探究のプロセスを意識された授業実践です。「歴史総合」では周藤
先生がおっしゃる通り、生徒が主人公になり、上記の探究プロセスを何度も繰り返していくこと
が重要に思われます。3点目は知識・技能を深める際に「年表づくり」という活動です。新学習指
導要領では「知識・理解」ではなく「知識・技能」になっていることからも「知識」を活用する「技能」
にも注目していきたいです。そこで、「年表づくり」という手法は参考になりました。4点目は「歴史
総合」のまとめに位置づけられる「現代的な諸課題の形成」について「進級論文」は良いですね
。すなわち、「歴史総合」では、最終的に、生徒が自らテーマを設定し、「問い→仮説→資料収集
→資料分析→考察→発表」を意識しながら、探究し続けることが目標になるのではないでしょう
か。そこで、「歴史総合」において「レポート」ではなく「定期考査」が有効なのか、疑問を感じてい
ます。最後に、周藤先生の「歴史総合」授業実践について続編も楽しみにしております。
*「問い」を立て、「調べ」、「まとめ」、「発表・共有」をし「振り返る」という学習の大切な流れについ
て、高校生ではどのようなことができ、どのような学ぶ姿になるのかのイメージを持つことができ
ました。小学校で行うには、レベルを下げたり、内容をかみ砕いたり、さらに手厚い支援が必要
になるだろうと思いましたが、周藤先生の実践を参考に、チャレンジしてみたいと思いました。特
に、問いを立てる際の「座標軸」については、ぜひ使ってみたいと思います。
ブレイクアウトルームでの意見交流では、学生、中学校教員、高校教員と様々な立場や視点
からの考えを聞くことができ、自分の考えが深まりました。中でも、「情報化社会と言われながら
、情報収集能力がみについていない」という意見については考えさせられました。社会の授業で

身につけるべき力をしっかりと身につけることができているのか、そのための展開や活動になっ
ているのか、自分自身の授業について反省する良い機会となりました。         
*周藤先生の授業実践は高校の歴史総合の専門性の高さが分かる報告でした。フランス革命と
明治維新を比較するという視点も私にはないものばかりでした。生徒たちの学習の様子でも様
々な角度から、2つの出来事を予想しているところもこの授業のすごいところだなと思いました。
私がこの授業を行うとして、まだまだフランス革命や明治維新、そしてその周辺の知識も足り
ないなと感じました。一方で歴史総合では、生徒たち自身が調べたり研究したりすることで歴史
を学ぶ意味や考える力の育成にもつながると思いました。教員としての専門性の高さも必要だ
と思うのでこれからも知識をつけていきたいと思いますし、歴史総合では生徒に考えさせたいこ
と等、教え方の幅もまた広くなっているように思います。そのような授業が歴史総合で行えるの
か知っていきたいと思いました。ありがとうございました
*今回は新しい様々なことが勉強になりました。
  歴史総合は中学校で学んだ地理、歴史、公民など歴史だけでなく、様々な知識が求められま
す。それと同時に私たち日本国民が持っている感覚が、必ずしも世界のスタンダードではないと
言うことも学ばなくてはならないということも感じました。
今まで学んできたことの知識の活用ということが歴史総合には求められますが、個々人の知識
の幅や差はバラバラで、これを把握しながらどのように授業を進めるのかとても難しいと感じま
した。まだまだこの試みは始まったばかりで、先生が今後どのように歴史総合の授業を発展さ
せていかれるのかとても興味があります。また機会がありましたら、どのように今回発表してい
ただいたものと考え方の変化や取り組みの変化が生まれたのかお聞きしてみたいです。
  私は、現在、特別支援学校高等部に勤務していて、今回の歴史総合のような授業はなかなか
展開できない実情がありますが、個々の社会科の知識の広がりをどのように支援していくべき
かとても考えさせられました。生徒の実態は広く、文字理解がない生徒から、中学校1年生の内
容を勉強している生徒までいるので授業展開も含め自分の授業をもう一度考えたいと思います

【司会から】
11月講座は、歴史総合の授業づくりをどのようにおこなうかについて、周藤先生より報告があ
りました。グループの中で生徒自らが問いを考え、考察しながら歴史を学ぶという形式が、主体的
・対話的で深い学びの実践になっており、教師が一方的に教え込むのではなく、生徒が主体的に
学びに向かう授業スタイルが確立されていて、大変勉強になりました。進学校の授業は少なから
ず、大学受験を念頭に置いて授業を進めることが期待されている中でも、今回の報告のように生
徒が考え・学ぶ授業スタイルを大切にしていきたいと強く感じました。
また、調べたことをパワーポイントにまとめ、発表する形式も生徒の表現力を培う上でとても有
効だと思いました。私の勤務する軽度知的障害の特別支援学校の生徒もこれからパワーポイント
で「SDGs」について調べたことを発表する予定ですので、今回学んだことを自分の実践に役立て
ていきたいと思います。周藤先生、ありがとうございました。
次回の1月講座もたくさんのご参加をお待ちしております。

社会科授業づくり講座 9月講座(感想を追記)

社会科授業づくり講座 9月講座
日 時: 2022年9月18日(日)10:00~13:00
方 法:Zoomによるオンラインで実施(参加ID等は後日連絡します)
参加費 : 500円(学生または年間費をお支払いいただいている方は無料)
テーマ 「生徒に自分ごとの学びを促す授業」
講師 平井 敦子 さん(札幌市立中学校教員)
問い合わせは歴史教育者協議会https://www.rekkyo.org

2022年度9月講座 感想まとめ

1.講師平井敦子さんから
報告の機会を与えていただきありがとうございました。日常の授業というより、ちょっとだけ特別な授業ではありますが、みなさんの疑問に答えながら、自分でも実践を客観的にみることが少しできたように思います。
余談ですが、先日地理の授業で、中2の生徒に「東京」に関してテレビを毎日見てるかな?週刊誌など雑誌を買っているかな?ときくと、本当に今はそういうことをしていない。情報は、全国、全世界から発信されるYouTubeなど。一昔まえなら、新聞社や出版社名、テレビ局、地名のいろいろを地図帳で発見すると「あ、知っている!」と親近感がわくのですが、この反応もとても低くなってきました。
常に、生徒にじぶんごとにしていくには、こちらも、毎回、考えなければなりません。日々、考えること、これが授業づくりだなあ、と思います。

2.参加者の感想
<高校教員(元も含む)>
〇私は今年度より沖縄で教育活動をしているのですが、平井さんのような「沖縄」に移住するぞ!は可能か考えてしまいました。北海道と沖縄では飛び地という点で共通していますが、沖縄では沖縄出身者が多いし、開拓地ではない。うまく真似て実践できないものか考えながら聞いていました。
〇「戦時下の模擬家族いいよ」と聞いていたので、どうしても参加したい!と思っていた講座でした。模擬家族だけではなく「我が家の20世紀年表」、「よし移住するぞ」etc。あっという間の3時間でした。戦争は重いテーマですが、年表や模擬家族だったら高校生だって大人だって、暮らしがベースなので分かりやすく学び今を見つめる目を自身の中に育てることが出来そうです。目の前にいる高校生verにアレンジしてみようと思います。

<中学校教員>
〇今回の実践報告を受けて、当時の歴史の当事者が自分だったらどうするのか?という問い立て、「自分ごと」として学ぶ社会科学習の実践は、とても新鮮で印象に残るものでした。「自分ごと」に捉える授業の実践、私自身のこれからの授業づくりのヒントにしていきたいです。
〇平井先生の授業実践①家族100年史、②北海道の開拓とアイヌ、③模擬家族は「生徒が「自分事」できる」が共通するキーワードになると思いました。次に、平井先生の授業実践を私自身の授業実践にいかすことができないか、考えてみました。その上でも、今日の授業は生徒にとって「自分事」になっていたかと問い直していきたいです。
〇平井さんの実践のお話は大会でお聞きしたり、歴史地理教育で読んだりしていますが、今日は内容をさらに掘り下げ、さらには授業づくりに対する考えまでも聞くことができ、あっという間の3時間でした。
  社会を上から動かしてきた人々による歴史ではなく、この社会の基盤になる部分から動かしてきた民衆、そうせざるを得なかった人々に心を寄せる歴史観が、現代の社会を見つめ、「自分がその立場だったら・・」というエンパシーをもたせることにつながるということに、とても納得しました。
 
<小学校教員>
〇今回の平井先生の実践を聞いて、工夫次第で「自分事にする」授業が実現できるのだということに気づかされました。簡単にできることではありませんが、もう少し考えてみよう、頑張ってみようと思うことができ、それだけでも今回の講座に参加できてよかったと思います。

<特別支援学校教員(元も含む)>
〇北海道の移住も屯田兵くらいしか今まで授業で扱ったことはあまりありませんでしたが、実際に地図や写真をみるとどれだけ開墾が大変だったかとてもよく分かりました。そして開墾を進めるにあたってそこに生活の基盤を持っていたアイヌの人々の悲しみ・辛さをはじめて理解することができました。社会科の役割として地理・歴史・公民のいずれも「遠くのできことではなく、自分が生きている今と深く関わっているということ、そして、決まっていないこれから先の未来を学んだことからどう選択するのかを真剣に考えてほしいと伝えること」ではないかと強く感じました。
〇特に、授業の内容を生徒が「自分事」として学ぶとはどういうことか。そこを理解することが平井さんの授業論の核心と思いました。アイヌの歴史について構造化された授業 自分事として学ぶことが可能な授業 ―これは、沖縄の歴史、在日朝鮮人の歴史、原発立地地域の歴史等 テーマをおきかえてもできるのではないか。その可能性を平井さんの授業実践から感じました。
〇「北海道に移住する模擬家族」にしても「戦時下の模擬家族」にしても、歴史を「自分ごと」としてとらえる
ことができて、かつグループでワイワイと言い合いながらできるので、生徒たちが社会科が好きになるわ
けだと思いました。
〇生徒が「自分事」に感じる授業をするためには、教師が「自分事」に学ぶことの重さや豊かさを実感しな
ければという平井さんの言葉は、もう退職して久しい自分にも、高校生平和ゼミナールの活動を通じて、
生徒に伝えたいことがあるので、これからも「自分事」として学んでいかなければ…と思いました。

<大学・大学院教員>
〇決まりきった授業のやり方は教えることができます。だが、どう教材を発掘するのか、それをどう料理するのか、どう「自分ごと」にさせるのか。そのセンスの部分は教えることができません。だから、センスを磨きたいのです。「主体性」ってそういうことなんだよね。
〇今回、zoomのブレイクアウトルームを使った場面があった。私と同じメンバーだったのは、大学二年生が二名、大学三年生が1名であった。二年生は、まだ教職の授業を始めたばかりと言っており、大学三年生はまだ模擬授業を始めたばかりと話していた。社会科はどうしても暗記科目と認識されてしまう、という話題が話し合いの最中に出た。社会科を暗記科目と捉える認識は根強く残っている。この問題と向き合うことも我々の課題と言えよう。
<学生>
〇そのため、平井さんの実践の中にもあった、「さあ、北海道に移住するぞ!」は自分の授業と比較したり、知見を広げたりしながら見させていただくことができました。北海道の授業をする上で、北海道の歴史を土台として学ばないわけには行かないことをさらに深く感じることができました。授業作り講座で学んだことを今後にも活かせるよう、また私もたくさん勉強していきたいです。
〇今回の講座で一番感じた事は、何を伝えることを目的に授業を行うのかを明確にすることの大切さです。
〇今回の講座において「自分事として考えさせる」ということの難しさだったり、時間の使い方だったり、学ぶことがとても多くありました。写真1枚1枚に対する意味もしっかりとあり、ただ提示するのでは意味がないということも改めて理解することができました。
〇今回の講座に参加して、現在、教師として現場で仕事をしている方から実際にそこで行われている授業実践を聞いて学ぶことは、教職の勉強をする上でとても大切なことだと感じました。
〇私が今回の講座の3つキーワードを挙げるとすれば、それは「自分ごと、模擬選挙、模擬家族」です。
〇遠い過去のことや離れた地で起きていることを自分事として考えることは容易なことではありませんが、教師が意識して授業を作ることで手助けができると知りました。先達の良い授業を取り入れ、自分の教師としての力に結びつけたいと考えています。

3.司会より
 学生28名を含む48名という非常に多くの方が参加してくださいました。今回は、札幌で中学校の教員をされている平井さんが講師ということもあり、北海道からの参加者も非常に多かったです。学生の参加者もオンラインでの開催を始めてから増えてきています。年齢、校種、地域と参加者の広がりを見ると、対面で話せない寂しさやもどかしさはありながらも、オンラインだからこその良さも現れてきたように感じています。
 今回の講座では、「主権者としての生徒を育てる」、「生徒が自分事として考えられる授業をする」ことをテーマに大きく3つの実践を紹介していただきました。中学校での実践ではありましたが、小学校に務めている私にとっても、生かせること、考えさせられることが多く、校種や教科を問わず、大事なことをたくさん学ぶことができた3時間になったと思います。
 参加者が多かったことを踏まえ、初の試みでしたが、ブレイクアウトルームを使用した交流会の時間も設けました。学生からベテランの教員の型まで、幅広い視点や価値観での意見交流ができ、こちらも有意義な時間になったという感想を多数いただくことができました。今回はグループ分けを完全にランダムにしてしまいましたが、次回はグループ分けや時間配分も工夫することでよりよい交流の場へと改善できそうでした。司会、運営の課題として、次回に生かしたいと思います。
最後に、お忙しい中、講師を引き受け、素敵な実践を提供していただきました平井先生、改めてありがとうございました。各参加者、そして、それぞれが受け持つ子供たちへと今回の学びが還元されるよう、一参加者として、私も努力していきたいと思います。11月講座もオンラインにて開催予定です。こちらも多くの方のご参加をお待ちしています。