第22回 平和のための戦争展ちば

「第22回 平和のための戦争展 ちば」

9月20日(火)~25日(日)
船橋市民ギャラリー(船橋スクエアビル21 3F)
10:00~17:00

千葉県の20以上の団体が実行委員会を組織し、
船橋、鎌ヶ谷、習志野、八千代市や
同教育委員会の後援を得て開催するものです。

昨年は高校の先生のご協力で、高校生が70名も講演や
展示見学に参加してくれました。
そして講演や体験者の話を聞いたり、展示を見たり、
会場にいた実行委員と話したりする中で、
「教科書では学べないことを学んだ」と好評でした。

詳しくはチラシをご覧ください。

授業づくり講座10月(感想を追記)

10月授業づくり講座のお知らせ

日 時 2016年10月1日(土)
     12:50~17:00
集合場所 東武東上線南口(地下鉄成増駅からも可)
内 容   成増・和光・朝霞フィールドワーク
        ~文学・史跡・自衛隊基地(米軍基地跡地)~
講 師   中條克俊さん(埼玉中学校教員)
参加費  500円
*懇親会を予定しています(チラシ参照)。 

詳しくはチラシを御覧下さい。

お問い合わせもチラシの宛先にお願いします。

10月授業づくり講座報告
  ~成増・和光・朝霞フィールドワーク~  *14名参加

中條克俊さん(講師)からのメッセージ
 2016年10月1日、1時から歩き始めていたのに懇親会の場所にたどり着いたときは世の中真っ暗になっていました。私にとって、三回目のガイド役としてのフィールドワーク参加でした。
社会科教員としての私は歴史教育者協議会に育てられました。その私のせめてもの恩返しのつもりで、社会科教育の「生命線」ともいうべきフィールドワークのガイド役を引き受けました。一、二回目は生まれ育った新宿を、そして今回は第二の故郷となった朝霞・和光を中心にチャッチャッカとみなさんと歩き回ることにしました。歩く速度は金子真先生の教え通りに、(気が)早く(スピードが)速くです。参加されたKさんからは「今回は坂あり、歩道橋ありのコースでした。万歩計は1万5000歩でした」とうかがいました。みなさん、あきれたことでしょう。
 今回もフィールドワークのおもしろさを知っていただけたでしょうか。皆さんの感想を読ませていただき、少しはお役に立てたのかなと思いました。
   *詳しい内容は、追って『歴史地理教育』に執筆して頂きます。

参加者の感想
*一日歩いた地域だけで、古代から江戸、明治、大正、昭和・・と様々な時代の歴史に触れました。中條先生や清水かつらの研究をしていた地域の方のように地域の歴史を掘り起こす方がいらっしゃるからだと思います。たくさんの資料を準備してくださり、感謝しています。また、朝鮮半島と日本のつながりの深さを改めて感じました。実行委員の方が、南栄神社の蜘蛛の巣までとってくれました。FW中もずっと、細かなことに気配りをしてくださってありがとうございました。
*中條克俊先生の明快な説明で頭の中が整理されて,現在,調べている陸軍所沢飛行場・ 米軍所沢基地・米軍所沢基地返還運動の解決方法に見通しを持つことができました。成増では中條先生の「ここにも特攻がありました。B29に対する特攻です」という話から,所沢基地がなぜ成増基地の隷下になったのかが分かりました。成増が,帝都防衛の第一線の戦隊をもつ基地だったからです。所沢飛行場の所沢整備学校は敗戦間際,教材用にしていた戦闘機に機銃を取り付け,機銃弾を詰めて一つの戦隊を組んだそうです。敵機がくると,成増から指令が入ると迎撃に飛びたちました。
*キャンプ・ドレイク跡地。返還されて40年近くなるそうですが跡地はジャングル化。でもフェンスの奥を覗くと錆びた英語表記の看板などが放置してあります。国家公務員 宿舎建設予定があった際に行われた土壌調査では鉛やダイオキシンも検出されたとのこ と。基地返還の際、原状回復の義務がない不平等な日米地位協定の構図を間近に見ることで、沖縄の構図が私たちが暮らす地域の身近にあることを確かに感じました。帰りの電車の中で頂いた資料を拝読。中條さんは地域の方々からの聞き取りはもちろん敗戦直 後から米軍占領時代の朝霞、独立回復後から基地返還までの朝霞を知るために、地域の 図書館で「埼玉新聞」「埼玉タイムス」のマイクロフィルムと縮刷版を読み込んだ経験 も書かれていました。こんな風に地域を調べる手法もあるのかと学びました。「すべての学習は平和を目指すためのもの」という中條さんの信念に共感します。
*中條先生が「朝霞の森で、現在と過去の対話(E・H・カー)を試みて」とおっしゃる通り、朝霞は、基地の街だったところから、地域の方々と朝霞市が共同で基地跡地に「朝霞の森」を完成させた、まさに過去と現在を知り、そして未来に向けて私たちが何をすべきかと真剣に考えさせられる場所でした。
 さらに、朝霞は「音楽の街」と私は勝手に名付けています。私が大好きな歌声の本田美奈子、「靴が鳴る」の作詞家・清水かつら、早稲田の大先輩の児童文学者・大石真、ほか多才な方々の生まれ育った街。そして、ジャズ。フィールドワークの終わりに、進駐軍ジャズのお店で現存する最古の「ジャズ喫茶・海」に行き、ライブを堪能し、マスターにお話も聞きました。かつては、米兵で賑わい、喧嘩や犯罪も日常茶飯事であった様子や、先代マスターとジャズを愛する人々によって、ここまで続いてきたこと…。ここにも「現在と過去の対話」がある!と私はしみじみ思ったのでした。

実行委員の感想
  本講座のフィールドワークを3回も担当してくださった中條先生、本当にありがとうございました!朝霞駐屯地の見学では、実際に自衛隊の方が着用している服や備品、乗っている戦車などを見学することができたり、自衛隊の方と話をしたりととても勉強になりました。また、安保法による自衛隊の権限が拡大されたことを考えると、そこの広場で楽しそうに遊ぶ小さな子どもたちの姿をみて、複雑な気持ちにもなりました。改めて社会科教員として、平和学習や憲法9条について学ぶ意義や重要性を感じました。
毎年のフィールドワークに参加して思うことは、時間がかかっても、昔から住む方のリアルな体験談や話を聞くこと、自分の足で歩いて何かを発見することや検証することが大切なんだということです。偉そうなことを言っていますが、中條先生のような、子どもたちのために努力を惜しまない教員になれるよう、頑張りたいと思いました。

夏の社会科授業づくり講座  千葉支部

8月21日(日)午前9時~午後5時
千葉市生涯学習センター3階 特別会議室
参加費300円(資料代)

講演「魅力ある社会科の授業をつくる」
 社会科は教科書通りにやれない教科です。地域や生活から課題を見つけ、カリキュラムを自主編成して、
自ら授業をつくっていくことが求められます。大変だと思う反面、子どもの現実を見据え、
何をどう教えるか、自分の頭で考え開拓していける自由があるということです。
楽しく学び、深く考え、確かな認識を育てる授業をどのようにつくっていくか、いっしょに考えてみませんか。

模擬授業① 小6「原爆の投下は正しかったのか?」
 今年、オバマ大統領が広島を訪れました。授業では、原爆投下についてのアメリカの教科書の記述と
原子爆弾の威力や被害がわかる資料を読み取り、自分の意見をまとめさせます。
それぞれの意見を交流したあと、オバマ大統領の演説を読んで、もう一度考えさせたいと考えています。

模擬授業② 小5「和算に挑戦」
 授業のねらいは、江戸時代の算数に挑戦することで、社会が安定するにつれ歌舞伎や
浮世絵などの文化が町人の間に広がったように、和算が人々の間に浸透していったことを
つかむことです。その後の、和算を通して江戸時代の人々と寺社との関係を理解する授業の
導入の時間です。

詳しくはチラシを御覧下さい。

2016年8月9月 例会情報など

8月5日(金)~7日(日)歴教協沖縄大会

8月6日(土)13:30~
銚子市郷土史談会例会  銚子市青少年文化会館
  「戦争遺跡について」

8月19日(金)9:30~
船橋市教職委員会共催歴史見学会  新京成三咲駅集合

8月21日(日)9:00~17:00
千葉支部夏の授業講座  千葉市生涯教育センター特別会議室
  講演・模擬授業を2本予定しています。
  ゆっくり、たっぷり行います。皆さんの参加をお待ちしています。

8月21日(日)13:00~
日本史部会  千葉市中央コミュニティーセンター6階サークル室6

8月27日(土)
松戸支部サマースクール  さわやか県民プラザ

9月3日(土)
千葉支部例会  千葉市中央コミュニティセンター

9月4日(日)14:00~
関東大震災93周年慰霊祭  八千代市高津山観音寺

9月11日(日)13:30~
東総支部  江畑美術館見学会(旭市) 旭市江畑美術館集合

9月17日(土)9:30~12:00
習・八支部総会  東習志野コミュニティーセンター
  小6 「3人の武将」授業報告

9月18日(日)13:00~
千葉県歴教協総会  千葉市中央コミュニティセンター5階講義室1

9月20日(火)19:00~
東葛支部例会  東葛飾高校社会科教室。

9月20日(火)~25日(日) 10:00~17:00
第22回平和のための戦争展ちば  船橋市民ギャラリー・船橋スクエア21の3階

授業づくり講座9月 特別編(感想を追記)

9月授業づくり講座(特別編)のお知らせ

日 時:9月10日(土)14:00 ~17:00
会 場:東京学芸大学附属竹早中学校4F社会科室
    (メトロ丸ノ内線下車徒歩12分) 
テーマ:特別支援教育を知ろう!
報告者:津田隆広(埼玉 特別支援学校教員)
    宮下和洋(千葉 特別支援学校教員)
内 容:特別支援学校の授業や環境づくり、授業を行う上で大切にして
     いることを紹介し、通常学級に在籍している子どもたちひとりひとりに
    とってのわかる授業づくりのヒントにもなればと思います。

9月授業づくり講座アンケート テーマ~特別支援教育とは~
1.参加した方たちの感想(一部抜粋) *参加者は9名でした。
・「子どもの実態」と「基本的な発達の型」両方を考えることが大切だということが分かりました。
・お二方の先生方が本当に丁寧に資料を作ってくださって、とても良い機会でした。
・授業のユニバーサルデザイン、今後も意識しながら自校で実践ができると思いました。
・特別支援学校勤務の若手二人が特別支援教育の基本的なことや学校の実情などとても分かりやすく話していただき様々なご苦労も含めて良く知らない私にとって大いに理解が進みました。
・たとえ少人数とはいえ、個人差に対応することの大変さや、その子に見合った課題を見定めることの難しさが感じられました。
・津田さんの話に出てきた、個別性と普遍性の視点の中に年齢相応の課題を選ぶという視点があるだろうと気付かされ、これらが一般校での授業にも役に立つと感じました。本日は私にとって刺激的な報告ありがとうございました。
・特別支援教育の現状と実際を学べてとても良かったです。
・<宮下さんのレポ>「特別支援学校の紹介」というところで全体像がとても分かりやすく説明され良かった。質問がいろいろ出て、自分も聞きたいことが聞け、ありがたかった。
・ <津田さんのレポ>我が子からはじまり我が子に終わり、子どもの発達段階や支援について愛情深く具体的に語られていて良かった。
・特別支援教育についての知識や考え方を知ることができ、とても参考になりました。特に発達段階を理解することと最終的な目標を見通すことは通常学級においても変わらない大切なことだと思いました。特別支援を別の教育と考えるのではなく、通常でも活かせる技術や考え方として自分もさらに理解を深めていきたいと思います。
・とても大切なことを学んだ講座でした。お二人が児童・生徒一人一人をみつめ丁寧に向き合っている姿勢に40人である程度学力の高い子どもたちに対しても、もっと良い接し方があると思い、今日のことをいかしていきたいと思いました。
・津田さんの子どもの発達段階をふまえた授業の在り方、ぐにゃぐにゃスティック勉強になりました。環境要因を整えて、子どものわかる、できるを増やしていきたいと改めて感じました。

2.発表者より
宮下 和洋
 今回、講師として、特別支援学校の事や特別支援教育について話す機会をいただいた事で、自分自身にとっては、今の仕事ぶりや考え方等を見つめ直す良い機会となりました。また、津田くんの話をきいて、子どもたちや保護者の思いに寄り添えるよう、もっと頑張らねば!と感じさせられました。ありがとうございました!

津田 隆広
 このたびは講座へのご参加ありがとうございました。「社会科」授業づくり講座であり、特別支援学校に勤務し、社会科を教えていない私が報告できることは無いとモヤモヤしていた中で、今回特別支援教育について話す機会を与えてくださり本当に嬉しかったです。当日はやや伝え方が良くない場面もあり、自己評価としては30点くらいでしたが、どんなことを皆さんにお伝えしたいのか考え、しっかりと準備し、話すことができたのは良かったです。「特別支援教育」と名前が付けばなんだがとても特別な教育だと思われてしまいますが、私はどんな先生であっても求める目標や支援の仕方に違いはないと考えます。障害を持った子もそうでない子も多くの周りの理解があってこそ成長できるので、皆さん一人一人が子どもたちの「個性」を認め愛情を持って接していただきたいです。今後も特別支援教育を学び続け、それを通常学校に異動した時に活かせるよう努力したいです。